050122.sat. 関西(6)──関西的造形嗜好
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昨年末,大阪に行った時に,梅田駅前にできたばかりの「HERBIS ENT(ハービス・エント)」という再開発ビル見てきました.このHERBIS ENT,同じような再開発ビルでも東京の六本木ヒルズあたりとは,かなり風情が違うなぁと感じました.例えば内装仕上げを見てみると,東京だったらシルバー,ホワイトあたりのクールな装いをしていますが,関西の場合は大抵ブラウン系基調,たまにウォールナットやマホガニーの濃色系木目だったりします.手すりも前者ならガラス支持でシンプル・ミニマルにまとめてしまうところですが,後者では凝った透かし彫りが入っていたりしますし,飾り金具だってシルバーじゃなくてゴールド仕上げ.

この傾向は何も建築に限ったハナシではありません,電車だってそうです.東京代表の東急電車はステンレスの軽快なシルバーボディが特徴.その他の私鉄やJRもギンギラギンの電車が大半です.それに対して,関西の雄,阪急電車はダークレッドの渋いカラーリング.阪急だけでなく阪神近鉄も東京のようなシルバーボディの電車はほとんどありません.銀色してるのは南海電車JRくらいでしょうか?

こうやって見てくと,関西ならではの造形嗜好ってあるのかなぁと思わされてしまいます.一言で言えば軽快・シンプルな東京,重厚・ゴージャスな関西といったところでしょうか.その他にもバブル期に日本中を吹き荒れたポストモダン建築の嵐,そこにも東京 vs 関西の構図が見て取れるような気がしています.関西のポストモダン建築はコッテリしたレトロ系とでもいうべき造形,歴史的建築要素の表層的引用が特徴です.主犯格は高松伸と若林広幸の両名.素材はコンクリート打放しや水磨きの御影石などの視覚的に重めの素材を多用しています.一方,東京のポストモダン建築はといえば,アルミ,ガラス,パンチングメタルなどをコラージュしたデコン系が主流でした.こちらは小宮山昭,鈴木エドワード,北川原温があたりがメイン.ま,デコンといっても建築でいうデコンは哲学や美術と違って,壁を斜めにするだけの単純なものなんですがね.

もちろんすべてがこんな単純な比較で語れるものでもなく,東京でも隈研吾さんのドーリックみたいなヘビィなのもあるんですけどね,時代を問わず軽快な東京に対して重厚な関西,そんなものが全体的な傾向としてあるんじゃあないかと思うわけなんですよ.いかがでしょう?

でもダシは関西のほうがあっさりシンプルです.041129|大阪/梅田|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-22 20:21 | 建築/都市/デザイン
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