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050131.mon. なぜか上海
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ゆえあってしばらく上海に行ってまいりました.もちろんGXを連れて.でもあいにくの曇り空続きだったのであまり写真は撮りませんでした.天気のせいでしょうか上海はかなりに寒かったです.東京より寒い.緯度は日本の鹿児島と同じくらいらしいので,暖かそうに思えたんですけどね.そのせいでちょっと風邪ぎみ,さっきから鼻水が止まらない.さすがにまだ花粉症じゃあないですよねぇ.

上海では中華料理三昧でした.お決まりのチャーハンあたりから小籠包,野菜炒め(風のモノ),ヘンテコリンなカタチをした魚までいろいろ食べてきました.毎日違う店をハシゴしたんですが,日本でいうと六本木や銀座にありそうな「超」お洒落なレストランで食べても80元(日本円でだいたい1,000円くらい)だったりします.僕ら学生でもつかの間の「なんちゃってセレブ」気分を味わえました.まぁ,大卒初任給で5〜6倍程度の格差があるようですから,当たり前と言えば当たり前なんですが,ちょっとセレブ気分に味を占めてしまって,日本の高〜い飲食店ではちょっと食べる気がまだしません.さっさと日本モードに戻さないとマズいです.

写真は上海一の観光地,外灘(Bund)の和平飯店(Peace Hotel)というホテルです.奥の建物は台湾初代総統蒋介石が宋美齢と結婚式を挙げたという,ウンチク付きの老舗のホテルです.日本で言えば帝国ホテルみたいなモノでしょうか? 外灘は19世紀の欧米列強租界時代に上海の港として開かれた古い歴史を持つエリアで,黄浦江に沿ってアールデコ様式のビルが約1.5kmに渡って軒を連ねています.黄浦江を隔てた対岸の浦東(Pu Dong)地区には,藤子不二雄「のび太の鉄人兵団」や手塚治虫「メトロポリス」あたりに出てきそうな20世紀的未来型超高層ビル群が建ち並んでおり,レトロな外灘とは好対照,毎日18時過ぎになると両岸のビルが写真のように見事にライトアップされます.上海行ったらとりあえず必見です……か.

ポストのタイトルはもちろん井上陽水.050128|上海/外灘|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-31 21:19
050127.thu. 関西(8)──耳で「見る」庭
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関西特集8回目は京都は洛北,高野にある蓮華寺というお寺.先に紹介した大徳寺高桐院と同じく,これまた観光ガイドにはあまり載ってないマイナーなお寺です.この寺の縁起などはこちらなど参照いただくこととして,この寺は寺院としては珍しく入母屋造りの屋根,普通の寺院では見られる屋根の反りもほとんどありません.欄間にも凝った彫り物などはなく,柱もかなりにスレンダー.なんとなく吉田五十八の近代数寄屋を連想させるような建築でした.上品な印象で個人的にはかなり好み.

庭園は書院前の池泉式庭園(江戸時代初期の有名な作庭家,石川丈山の作らしい)と広間前の小さな庭の2か所に設えられています.個人的には後者の方が気に入りました.普通,寺院の庭園の水というと止まっています.しかし,この庭の水は珍しく流れているんですよ.いや「動いている」といった方が適切かも知れません.耳には常にチョロチョロ……という涼しげな音が入ってきます.目で見ずに,耳で「見る」庭とでも表現したらいいでしょうか? まぁ,今回は行ったのがたまたま真冬で,しかも前日に降った雪も残っていましたから,ただ単に寒さ感が助長されるだけだったのですが…….

次回は是非ともこの庭の真価が発揮される真夏,蝉時雨の季節に訪ねたいなぁと思いました.ちなみにすぐ隣にある崇道神社というこじんまりした神社もオススメです.穴場発見という感じで収穫の多い元日の京都でした.

蓮華寺
京都市左京区上高野八幡町1/京都バス上橋バス停・叡山電鉄三宅八幡駅下車/拝観料400円

050101|京都/高野/蓮華寺|Ricoh Caplio GX
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by nmurasak | 2005-01-27 05:44 | 建築/都市/デザイン
050125.tue. 関西(7)──神戸空港なんていらないよ
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大阪に行った時は交通手段に飛行機使いました.実家でANAの株主優待券余ってるってハナシだったんで…….レンゾ・ピアノ設計のターミナルビルが見たくて関空便を選択.泊めてもらった友達の家が尼崎なんで,伊丹の方が圧倒的に便利だったんだけど…….自ら関空便選択しといて言うのもなんですけど,関空ってホントにロケーション悪いですね.なんでこんなところに作ったの?って感じすらします.難波まで出るのに若林広幸デザインの南海特急「ラピート」使ったんですけど,30分という所要時間はともかく,空港アクセスごときに1,250円の出費は痛い.都心からのアクセス,時間的にはそんなに伊丹と変わらないんだけど,金銭的コストが距離感を強めてますね.

実は関西に新空港を建設するとき,今関空のある泉州沖の他にも候補地が7か所ありました.その1つが神戸沖.各候補地のうち一時は最有力候補と目されながら,騒音問題がネックとなり地元神戸市からの反対を受け,あえなく断念,2番手の泉州沖が新空港の建設地になりました.ところがです,いまになって神戸沖の新空港建設候補地と「まさしく」同じ場所に神戸空港が建設されていて,来年2月16日に開港予定となっているんですよねぇ.

個人的には別にあちこちに空港作ってもらうんは構わないのですが(要らんと思うところが大半だけど……自己責任ね.最近ハヤリの),新空港建設当時,神戸沖への建設に反対しておきながら,いまになって全く同じところに空港作ってるのがワケわかりません.しかも国の補助金も建設に一部使われてます.てゆうか国民バカにしてんかよ(怒)って感じ.だいたい話の筋が通ってませんよ.話の筋が通ってないのは僕の書く文章も同じなんですけどね.

まぁ,はじめっから神戸沖や大阪南港あたりに新空港作っときゃ,今の伊丹第二種空港格下げ問題や神戸空港問題もなかったわけで,日本の航空行政の先見性の無さにすべての問題の原因があるのかも知れませんね.とくに南港に作ってれば,USJやWTC,インデックス大阪(国際展示場)との相乗効果も見込めて経営的にももっとうまく行ったと思うんですけど…….シンガポールなんか上手にやってますよ.航空機の低騒音化も当時とくらべればかなり進んでますし,当時ほど問題にならないんじゃないでしょうか?

WB狂ったのでモノクロで.041127|関西国際空港|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-25 20:05 | 建築/都市/デザイン
050123.sun. 危険をかえりみず銀座へ
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今日はやたらと寒いです.さっき外に出たら雪が散らついてました.今年はなぜか雪が多いですねぇ.去年なんか1回も降らなかったのにさ.昨日はiPod Shuffleを買ってしまうかもという危険をかえりみず,またも銀座に行ってきました.もちろん危険回避のため5,000円くらいしか持たずに.これなら欲しくても買えないし.でも最近はカードっていう文明の利器があるんだよねぇ.

まずは例によって日産ギャラリーへ.この20日に発売になったばかりの「ノート」を見てきました.このノート,外観はエッジパキパキ,乾いたクリーンな面質が主流の最近の日産車とは傾向を異にしてます.ちょっとトヨタ車のようです.ヨーロッパではアルメーラの後継として売るらしいんで,ラインナップでエッジの効いた現代彫刻みたいなプリメーラと,陶器みたいなトロンとした面質のマーチ(欧州名マイクラ)の中間に位置するってことでも考えたんでしょうか? インテリアはイマイチでした.ボッサベージュはちょっと色味きついし,ジャズブラックもシート柄がねぇ.なんとなくエミリオ・プッチ意識してるようなのは分かるんだけど……いまいち成功してませんね.

その後,伊東屋のぞいてから,アップルストア見てきました.お目当てのiPod Shuffleは幸いか不幸か売り切れ,展示品すらありませんでした.展示くらいあってもいいと思うんだけどなぁ,人が殺到するの避けるためでしょうかね? ま,またの機会の楽しみにしておきます.一方,Mac miniは複数台展示あり.やっぱ美しいです.病的なまでのディテールへのこだわりはこのMac miniでも健在でした.予想以上に小さくて軽いのも驚き,これならモバイルデスクトップマシンになるかもなぁ? でも買えない,Power Mac G4 Cubeの1/4の値段なのに…….

あ〜〜! いくら安全のためとは言え,やっぱり銀座にオカネなしで行くとフラストレーション溜まるなぁ.しようがないので,最後に無印で方眼ノートと半額になってたマフラー(700円ナリ)買って帰りました.次はiPod Shuffle買いにいきます.

ブログ名変えたのはこのクルマの名前とは関係ありません.050122|銀座/日産本社ギャラリー|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-23 21:16 | クルマ
050122.sat. 関西(6)──関西的造形嗜好
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昨年末,大阪に行った時に,梅田駅前にできたばかりの「HERBIS ENT(ハービス・エント)」という再開発ビル見てきました.このHERBIS ENT,同じような再開発ビルでも東京の六本木ヒルズあたりとは,かなり風情が違うなぁと感じました.例えば内装仕上げを見てみると,東京だったらシルバー,ホワイトあたりのクールな装いをしていますが,関西の場合は大抵ブラウン系基調,たまにウォールナットやマホガニーの濃色系木目だったりします.手すりも前者ならガラス支持でシンプル・ミニマルにまとめてしまうところですが,後者では凝った透かし彫りが入っていたりしますし,飾り金具だってシルバーじゃなくてゴールド仕上げ.

この傾向は何も建築に限ったハナシではありません,電車だってそうです.東京代表の東急電車はステンレスの軽快なシルバーボディが特徴.その他の私鉄やJRもギンギラギンの電車が大半です.それに対して,関西の雄,阪急電車はダークレッドの渋いカラーリング.阪急だけでなく阪神近鉄も東京のようなシルバーボディの電車はほとんどありません.銀色してるのは南海電車JRくらいでしょうか?

こうやって見てくと,関西ならではの造形嗜好ってあるのかなぁと思わされてしまいます.一言で言えば軽快・シンプルな東京,重厚・ゴージャスな関西といったところでしょうか.その他にもバブル期に日本中を吹き荒れたポストモダン建築の嵐,そこにも東京 vs 関西の構図が見て取れるような気がしています.関西のポストモダン建築はコッテリしたレトロ系とでもいうべき造形,歴史的建築要素の表層的引用が特徴です.主犯格は高松伸と若林広幸の両名.素材はコンクリート打放しや水磨きの御影石などの視覚的に重めの素材を多用しています.一方,東京のポストモダン建築はといえば,アルミ,ガラス,パンチングメタルなどをコラージュしたデコン系が主流でした.こちらは小宮山昭,鈴木エドワード,北川原温があたりがメイン.ま,デコンといっても建築でいうデコンは哲学や美術と違って,壁を斜めにするだけの単純なものなんですがね.

もちろんすべてがこんな単純な比較で語れるものでもなく,東京でも隈研吾さんのドーリックみたいなヘビィなのもあるんですけどね,時代を問わず軽快な東京に対して重厚な関西,そんなものが全体的な傾向としてあるんじゃあないかと思うわけなんですよ.いかがでしょう?

でもダシは関西のほうがあっさりシンプルです.041129|大阪/梅田|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-22 20:21 | 建築/都市/デザイン
050121.fri. リコー新製品情報?
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中国か香港のサイトでこんなのがあるようです.いちおう先日発売になったCaplio R1Vの紹介らしいんですけど気になるのは冒頭の一文.漢字の部分はほとんどイミフメイですけど,英数字の部分から推測するにどうやら今年前半のリコー新製品発売のロードマップのようです.例によってエキサイト翻訳のお世話になろうかと思ったんですが,どうやら中→日の翻訳は対応していない模様.ほんやくこんにゃくでも欲しいところ.どうしようかと思いあぐねていたら,某掲示板でわかりやすい翻訳拾いましたので,いちおう掲載です.

「2005年、リコーは少なくとも8種類以上の新商品を出す予定です。...2005年の1月から4月に連続的に4種類、R1V(500万画素のR1)、R2(500万画素、R1+2.5インチ大型液晶)、GX2(800万画素、セミプロ仕様)、GR1(500万画素、プロ仕様)の順で出す予定。(以下略)」

某掲示板情報ってことで,ちょっとばかしナナメ読みする必要はあると思いますけど,そんなに大幅なガセネタではないような気がします.つーかリコーさんやる気ですね.8機種ってすごいなぁ,去年はRX,GX,R1,R1Sの4機種ですからね.一挙に倍増! 未発表の残りの4機種も気になるところではありますが,僕としてはやっぱりGR1デジタルが一番気になります.とは言っても画素数と発売時期情報しかないですが…….画素数500万画素ってずいぶんと控えめなスペックですけど,そのぶん高ISO時のノイズ耐性が高まってるということなんでしょうね.

GX2(ネーミングはダサいけど)の800万画素や,R2の2.5型液晶ってのも魅力的です.つうかコレ知ってたら,R1Vって買う人いるんかしら.安さ重視ならノーマルR1でスペック重視ならR2ってならないかな? ま,あとは実売価格とレンズ情報ですね.たのしみたのしみ,です.

【050122追記】昨年1月に400Gwideリリースされたの失念していました.てことで去年のリコー新機種は5機種でした.

041105|川崎大師|Ricoh Caplio GX+CPLフィルタ
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by nmurasak | 2005-01-21 08:58 | 写真/カメラ
050120.thu. 関西(5)──真言宗本福寺水御堂
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3回前のポストで安藤忠雄さんの悪口書いちゃいましたので,今回は「当たり」の安藤建築でも.別に某放送局みたいに政治家からの圧力があったわけではありませんけど……いやホントに良かったんですよ,本福寺水御堂は…….

この本福寺水御堂,水盤の下にメインの祈りの空間を設けるという,淡路夢舞台「海の教会」と似たような構成となっていますが(教会と寺院の本堂という違いはありますけど),こちらの方がずいぶんと洗練されているような印象を受けました.こんな感じ.上の水盤のハスが季節外れだったのは残念でしたが…….ハスの葉で水盤が覆われたら見事だろうなぁ…….

階段を下りて左手に折れると,本尊の安置されている円形の内陣があります.内陣に入るまでの曲線のアプローチの構成はこれぞ安藤建築の真骨頂!と言っても過言ではないほど見事な空間でした.内陣と外陣を隔てる結界に丹塗りの木が使われています.僕の浅薄な知識が間違ってなければ,それまでコンクリート打放しとガラス一辺倒だった安藤さんが,はじめて木という素材を本格的に使ったのがこの建築じゃなかったかな?

内陣の中も荘厳な空間.仏様の背後に大きく開口部が採られています.おそらく仏様の背後から後光が差すという趣向なんでしょうけど,時間帯が悪かったせいかイマイチその真価は伺えませんでした.管理のおばさん(?)のおハナシによれば,春から夏にかけて仏様の背後から光が差すんだそうで,やはりここでも季節外れだったかと,また残念でした.

ホントはアプローチ部,写真撮りたかったんですが,本堂内撮影禁止のため断念.てことで,エントランス前のコンクリート壁の写真です.この建築,建築後15年になろうかというものなのですが,メンテナンスが行き届いているせいか,コンクリートの表面状態が非常に美しかったのも印象的でした.さすがメンテ好きの安藤さんといったところでしょうか?

水平出てませんね……(鬱).050109|淡路島/真言宗本福寺水御堂|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-20 06:58 | 建築/都市/デザイン
050119.wed. 「GX DAYS」改め「GX_notes」
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論調ぶった関西ばなしばかりでは,ちょっと肩凝ってしまいますので,軽めのカメラ関連話題を.今日から思うところあって,ブログ名を「GX DAYS」から「GX_notes」に変えてみました.別に深い意味は全くないんですけどね,とりあえず.

先日,新機種R1Vが出たばかりだというのに,もうR1後継機(なのか?)の話題が出てきています.田中長徳さんのサイト「mjチョートクカメラ日記」でちょっと出てました.いちおうチョートクさん,新機種の名前「Caplio R?」とかぼかして書いてますけど,画像のexifを見てみると機種名が「Caplio R2」の名が…….つうかリコー公認の確信犯的リークですな.この新機種,背面液晶(チョートクさんはLEDって書いてますけどLCDの間違いっすよね?)が大型化される模様.にしてもR1,R2ってスバルみたいですな.

R1だけでなくGXにも後継機もそろそろ出るようです.それを裏付けるかのように先週からGXの価格がかなり下がってます.デジカメwatchによると,あの高いことで有名な秋葉原の「LAOX ザ・コンピュータ館」ですら先週比約2万円ダウンの29,800円となっているようです.名無しさんばっかの某掲示板によれば,次は800万画素になるとかならないとか? もしホントだとすれば1/1.8型CCDで800万画素ってのはないですから,また新しい光学系ってことになるんですかねぇ?

あと,GXの新ファームウェアがアップされています(ソースはこちら).Ver.は1.07.デジタルズーム時のヒストグラム表示の不具合が改善されたようです.でもデジタルズームもヒストグラム表示もぜんぜん使わねえしなぁ…….正式にはアナウンスされてないけど,他のところも改良されてる可能性もあるから,ま,いちおう入れとこっか…….

新ファームウェアのダウンロードはこちらからどうぞ.050101|京都駅ビル|Ricoh Caplio GX+DW-4
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by nmurasak | 2005-01-19 19:51 | 写真/カメラ
050117.mon. 関西(4)──阪神淡路大震災10周年
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早いものです.今日1月17日を以て,あの阪神淡路大震災発生から10年となります.震災当時,僕は高校生でした.実家のある三重県は震度4で,テレビの上に積み上げてあった文庫本が落ちた程度でした.すぐさまテレビをつけると,姫路と京都で震度5との速報.「神戸が出ません!」「神戸,震度6です!」とアナウンサー(たしか宮田さんという男の人だった)が連呼していたのをいまでも良く覚えています.

その後,ブラウン管(最近は液晶ディスプレイですか……)を通して阪神高速の倒壊現場や長田区の火災現場を見て,「これは大変なこっちゃ!」と思う一方で,なぜかしら妙にスッキリした感覚に襲われました.この感覚は2001年の米同時多発テロでも感じたこと.ちょうど部屋を片付けて大量にゴミを捨てるときや,折角組み上げたパズルをバラバラにしてしまう時の爽快感にも似ています.こういうのをカタルシスと言うのでしょうか.こんなの感じるの僕だけかなぁ?と思っていたら,周りに聞いてみるとどうもそうではなかったようです.

昨年,秋葉原のヤマギワで火災が発生しました.この時は係員の適切な誘導により死者は出なかったんですが,ちょっといかがかと思ったのは,テレビ画面に携帯電話のカメラを構えるヤジウマの姿が多数写り込んでいたこと.先日のドン・キホーテ火災では火災現場を背景に記念撮影する人の姿まで……どう考えても不謹慎だと思うのですが,僕がその場に居合わせたらそのような行動を絶対しないか?と問われれば,全く否定もできない,多かれ少なかれそういった好奇心のような性質は誰にでも生来備わっているものではないかと思います.

さらに映像という媒体の特性も絡んでくる気がします.どうやら映像という媒体は,必要以上に事実を客体化してしまうという特性があるようです.91年の湾岸戦争時にも同じような指摘がありました.「お茶の間戦争」「キレイな戦争」「ヴァーチャルな戦争」……形容はさまざまですが,イスラエルの都市,テルアビヴを襲うスカッドミサイルをパトリオットが迎撃するその映像には「死」の影はなく,それどころか「血」のカケラすら感じられませんでした.そんな映像で戦争のリアリティを訴えても全く意味ありません.まぁ,あれは「死」の事実を世界に見せたくないアメリカの策略なんですけど…….

震災も同時テロも同じことです.もちろんあれほどの事態であれば,人もたくさん死んでるんだ,大変なんだ!ということはアタマでは分かってはいるんです.しかし,映像というフィルタを通してしまえば,映画「インデペンデンス・デイ」の一コマとあの長田の火災は同じヴァーチャルなモノになってしまうんです.僕にとっては自然の威力よりも人間(自分も含め)の性質と映像表現の恐ろしさのようなものを感じさせられた出来事でした.

ポスト時間も震災10年に…….050106|Ricoh Caplio GX
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by nmurasak | 2005-01-17 05:46 | エブリデイズ
050116.sun. 関西(3)──僕にとって「ガツン!」と来ないワケ
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昨日は鎌倉の近代美術館でやってる「ジャン・プルーヴェ展」見に行こうと思ってました.雪の予報だったし,白い鎌倉も風情あっていいなぁとか思ってたんですが,結局雪は降らずじまい.てなことで,家にこもって,なんで淡路夢舞台は僕にとって「ガツン!」と来なかったのかいろいろ考えてみました.我ながらムダな一日だなぁ…….

原因1.スケールの問題.数年前,建築本かなにかで,デザインのキモは「トータリティとヴァラエティのバランス」というような記述を目にした覚えがあります.なにやらコムズカシイこと書いてますけど実は単純なおハナシで,あんまりにも各部の造形がてんでばらばらだと全体の一体感が出ない,その一方で統一感ばかり意識しすぎると単調になってしまうということです.言い換えればコントロールし過ぎずコントロールするということ.住宅など小さい建築ならばそんなに難しいことではないのですが,メッセや空港のような巨大建築になると,これがけっこう難しい.

この淡路夢舞台,そういう観点から見るとちょっと単調なんですよ.いささかデザイン・コントロール過剰の感があり.安藤さんもそのことに気付いていたのか,一部無理にヴァラエティを持たせようとしたかのような部分も見受けられます.ただ,同じような印象は槙さんの幕張メッセでも感じたことですから,一人の設計者が巨大建築を設計するときに必ずついて回る問題と言うべきなのかも知れません.

原因2.夢舞台がイマイチ魅力的に感じられないもう一つの原因は,じつは安藤さん自身にもあるのではないかとも思っています.語弊があることを承知で書くならば,安藤さんはすでにネタ切れ,丹下健三や菊竹清訓のように過去の人になってしまったのではないかと…….

おおまかに言って建築家という人種は2種類に分けられます(あくまでも僕の説では).新規性はあまりないけれどもオーソドクスな手法で手堅く質の高い建築を生み出していく建築家(槙文彦,谷口吉生など),そして暴力的ともいえる思想をもって革新的な建築を社会に提示していく建築家(かつての丹下健三,伊東豊雄など).前者の場合は年齢を重ねてもコンスタントに良質の建築を生み出してゆく,むしろかつて手掛けた建築より近年の建築のほうが質が高いことも少なくないのですが,後者の場合,常に革新的な価値を提示し続けなければならない,ネタ切れになると質の低下が特に目につくのではないかと,そう考えているわけです.

で,安藤さんは果たしてどっちの部類に入るのか? 1977年,「住吉の長屋」で建築界に大きな衝撃を与えてメジャーデビューを飾った安藤さんは,個人的には後者の部類に入るんではないかと思ってます.しかも絶頂期はすでに超えているような印象.セビリア万博の日本館以降,エポックメイキングな建築を生み出せているのかといえば,かなり微妙なのではないでしょうか? この淡路夢舞台も過去の手法の焼き直しで生み出された建築のような気がします.安藤さんはこのままで終わるはずがない!と,かつて光の教会で神の降臨を見た人間の一人としては思いたいところではあるのですが…….

丹下さんも昔は素晴らしい建築作ってたんですけどねぇ.030608|文京/聖カテドラルマリア大聖堂|Fujifilm FinePix 6800Z
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by nmurasak | 2005-01-16 09:21 | 建築/都市/デザイン